野沢温泉(長野)
13か所の外湯が楽しめる癒しの場
- 県内9位
- ★★★★★2
株式会社野沢温泉企画が運営する「野沢温泉ロッヂ」が、このたび文化審議会により国登録有形文化財(建造物)として文部科学大臣に登録答申されました。正式登録後、野沢温泉村初の国登録有形文化財となります。
「野沢温泉ロッヂ」は、1969年にル・コルビュジエの薫陶を受けた建築家・吉阪隆正氏が設計した歴史的建造物です。特徴的な緑の屋根とたまご型のドーム建築が目を引き、ゲレンデから徒歩1分の長坂ゴンドラ近くに立地しています。冬はスキーやスノーボード、夏はマウンテンバイクやSUPなど、四季を通じて多彩なアクティビティを楽しむ拠点として親しまれています。また、建築ファンからも高い評価を得ており、訪れる人々に野沢温泉の魅力を体感できる場を提供しています。
「世界中を旅する中で、歴史的建造物が大切に保全され、生活に溶け込んでいる文化を目の当たりにしました。それに対して、日本では名建築が次々と失われている現状に残念に思っていました。しかし、縁があり、『野沢温泉ロッヂ』を引き継がせていただいたことで、良い建築物を手入れしながら残していけば、素晴らしいストーリーが生まれ続け、それを次世代へ継承できると信じています。私がこのロッヂを前オーナーで名スキーコーチだった山口先生から引き継いだ理由は、山の文化や自然を愛した吉阪隆正氏の建築や、ここで育まれた名スキーヤーたちの歴史を未来へつなげたいという想いからです。継承後は吉阪氏が残した設計図を基に、仲間たちとともに元の設計へ戻すリノベーションを行いました。この取り組みが評価され、今回の登録答申に至ったことを大変嬉しく思います。」
・所在地:〒389-2502 長野県下高井郡野沢温泉村豊郷大湯7812
・建設年:1969年(昭和44年)、改修:2014年(平成26年)
・設計:吉阪隆正+U研究室
・構造:木造三階建て
特徴:
・建築デザイン:正六角形の平面を積み上げたドーム型建築。緑の鉄板張りの外壁と特徴的な窓が目を引きます。
・内部構造:中央に吹き抜けのらせん階段を配置し、宿泊室は放射状にレイアウトされています。
・宿泊施設:家族やグループ、ペット連れにも対応したコンドミニアムタイプの施設を併設。
「野沢温泉ロッヂ」は、地域の自然と文化が調和したデザインで、訪れる人々に新たな体験を提供する観光拠点です。