湯郷温泉(岡山)
特色のある宿が立ち並ぶ湯の街には古しえの風情が漂う
- 県内4位
- ★★★★★1
温暖な気候と豊かな自然に恵まれた岡山県。訪れる人々を魅了する名湯が点在しており、西日本有数の温泉地「美作三湯」のひとつである真庭市湯原は、「露天風呂の日」発祥の地としても知られています。今回は、6月26日の「露天風呂の日」に合わせて、岡山県が誇る名湯を泉質や特徴とともに紹介。自然の中で心身ともにリフレッシュできるスポットへ、ぜひ訪れてみてください。
6月26日は、“ろ(6)てん(・)ぶ(2)ろ(6)”の語呂合わせに由来し、「露天風呂の日」とされています。露天風呂の魅力をさらに多くの人に伝えることを目的に、岡山県真庭市湯原町の湯原町旅館協同組合と、一般社団法人湯原観光協会によって1987年に制定されました。 当日は、協力店舗の内湯が無料開放されるほか、宿泊料金が6・26にちなんだ特別価格に変更されるなど、周辺一帯で遊び心満載のイベントを開催。今年は湯原温泉初の砂湯のナイトプールイベントも無料で実施され、いつもと異なる雰囲気を楽しめます。
開催日 :2025年6月26日(木)
開催時間:神事 6:26~/露天風呂の日まつり 11:00~14:00/
砂湯ナイトプール 昼の部 11:30~15:00 夜の部 17:00~22:00
開催場所:湯原温泉街
アクセス:米子自動車道湯原ICから約5分
JR中国勝山駅から湯原温泉・蒜山高原行きバス約35分「湯原温泉」下車、徒歩約15分
駐車場 :あり
岡山県北部に位置する湯原温泉・奥津温泉・湯郷温泉の3つの名湯は、「美作三湯(みまさかさんとう)」と呼ばれ、西日本有数の温泉地として知られています。
泉質:アルカリ性 湯原温泉は湯原ダム下流に位置する温泉地。湯量が多く良質なアルカリ性単純温泉で肌触りなめらか。神経痛や冷え性にも効果があるとされ、豊臣秀吉の時代から湯治の地として知られます。全国露天風呂番付で“西の横綱”と認められた「砂湯」が有名で、温泉街沿いには歴史碑や温泉ミュージアムなど、さまざまな施設が点在しています。
全国露天風呂番付で「西の横綱」に認定された代表的なスポット。湯原ダムの足下に湧く温泉は、岩で囲まれた露天風呂で楽しめます。川底から砂を噴きながら湧き出す温泉は「砂湯」の名称で親しまれており、24時間無料で入浴できます。混浴エリアには女性専用の入浴専用着のレンタル・販売があり、水着やタオルを巻いての入浴も可能です。
温泉街メインストリート「カランコロン大通り」は、カエルの鳴き声と下駄の音にちなんで名付けられました。風情ある通りを歩いていくと、温泉の歴史を説明した資料の展示や、温泉卓球が楽しめる「湯原温泉ミュージアム」、手と足を一緒に温めることができる「手湯足湯」などがあり、時間を忘れてゆっくりと過ごすことができます。
温泉街の中心にある公共の日帰り入浴施設「湯本温泉館」は、湯原温泉源泉の最も近くで入浴できるスポット。弱アルカリ性で美人の湯として知られています。周辺の名物や特産品がそろうお土産処や休憩所、家族湯、バリアフリー浴槽なども備わっており、老若男女問わず楽しめます。
泉質:アルカリ性 山川に囲まれた美しい景観の中に佇む奥津温泉。アルカリ性の単純温泉であり、漂白成分を含み肌がスベスベになることから「美人の湯」として人気のスポットです。 江戸時代には津山藩主・森忠政が専用の湯治場を設けたという由緒正しい歴史を誇ります。近隣の吉井川沿いには、風情ある宿が立ち並び、大半の宿が各々の敷地から湧き出る自家源泉を持所しています。
吉井川の清流の合間に佇む奥津温泉には、歴史ある宿も立ち並びます。吉井川上流には名勝・奥津渓があり、豊かな自然を満喫できます。川沿いには遊歩道が整備されていて、めずらしい甌穴(おうけつ)群などにも出合えます。
温泉街中心に位置する日帰り温泉施設「奥津温泉花美人の里」では、1階と2階にそれぞれ設けられた広々とした大浴場・露天風呂のほか、家族風呂やジェットバス、サウナなどが完備。短時間の利用でも、“美人の湯”を存分に満喫できます。
泉質:塩化物泉 約1200年前、1羽の白鷺が湯に足を浸して傷を癒している姿をみた円仁法師によって発見されたといわれる「湯郷温泉」。別名“鷺の湯”と呼ばれる、歴史の古い温泉地です。泉質はラジウム気泡を含む塩化物泉で、切り傷や擦り傷を治す作用や肌がつるつるになる作用があるとされることから、湯治場としても有名です。
“京まで三歩で行きかった”という美作地方の巨人伝説で知られる「三歩太郎」の足形をモチーフにした、無料の足湯「ふれあいの湯」。ユニークな形が特徴的です。日帰り入浴が可能な「湯郷鷺温泉館」も近くにあり、名湯を気軽に堪能できます。
湯郷温泉街を走る鉄道をNゲージで再現した模型などを展示する「湯郷温泉てつどう模型館&レトロおもちゃ館」、100年以上前のオルゴールやからくり人形を展示する「現代玩具博物館・オルゴール夢館」、昭和の暮らしをテーマにした博物館「あの日のおもちゃ箱 昭和館」といった、レトロな雰囲気が楽しめる施設も充実しています。
岡山県が誇る名湯は、「美作三湯」だけではありません。県内には緑に囲まれた開放感たっぷりの露天風呂があります。それぞれ泉質や効能も異なるので、各地域の名湯をぜひ楽しんでみてはいかがでしょうか。
泉質:アルカリ性単純温泉 新見市千屋にある「新見千屋温泉いぶきの里」では、開放感ある浴場や露天風呂などの多彩なお風呂で旅の疲れをいやすことができます。アルカリ性単純温泉で水素イオンが多く含まれる泉質で、湯上りは肌を滑らかにしてくれることから「美人の湯」とも呼ばれています。2023年には化粧品会社ポーラグループによる泉質調査でクレンジング効果のあるお湯であることが明らかとなりました。
泉質:アルカリ性単純温泉 日量150トンと豊富な湯量で、泉質はpH9.5のアルカリ性単純温泉。イオウ分を含み、神経痛・関節炎・筋肉痛などに効果があるとされています。レストランやカフェ、多目的ホール、屋内温水プール、屋外テニス場、などの施設も充実し、宿泊も可能です。
※施設修繕工事及びメンテナンスのため、6月23日(月)~27日
(金)は休館となります。
写真提供:岡山県観光連盟