「amagigoe」さんからの投稿
- 評価
- ★★★★★
- 投稿日
- 2021-02-20
墨田区側の隅田公園、桜の季節は特に綺麗、中学一年生時、体重に近い「袋物」を自転車後部の荷台に積んで、急な傾斜の四つ木橋を渡った後、隅田公園の中の道路を蔵前4丁目(当時、「蛇屋」があった)を目指し、ペダルを漕いだ。「今井商店」に到着すると、慎重に荷を解き、店内に声を掛ける。店の奥から私より20歳ほど年上の「番頭」さんが現れ、「ご苦労さん」と言って、「袋物」の数を数える。数え終わると、おもむろに「通い帳」を取り出す。私はそこに納品の数にあたる金額を書き込む。算用数字ではない、漢数字である、壱、貳、参などである、普段使わない漢字を、納品先の大人の面前で、間違えないように書き込むのである、お金のことなので誤記入すれば内心(おそらく)笑われる、汗かく思いである、