嵯峨嵐山の隠れた紅葉の名所 鹿王院「舎利殿」修復工事が完了。夜間特別拝観2023も開催。

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京福電気鉄道株式会社(本社:京都市中京区、社長:大塚憲郎)の嵐電(嵐山本線・北野線)沿線でも屈指の古刹として知られる覚雄山(かくゆうざん)鹿王院(ろくおういん)(京都市右京区)では、京都市指定名勝の庭園に佇む舎利殿(または駄都殿(だとでん))が、1763年の移築以来初となる大規模修復を終え、本年10月に落慶しました。

創建以来初となる大規模補修が完了し、嵐山を借景に往時の姿が甦った鹿王院舎利殿 (2023/10/23撮影)
創建以来初となる大規模補修が完了し、嵐山を借景に往時の姿が甦った鹿王院舎利殿 (2023/10/23撮影)

 京福電気鉄道は経営ビジョン「沿線深耕」をテーマに、沿線の隠れた名所のご紹介を通じ、地域の魅力の発信と観光分散化に取り組んできました。舎利殿修復落慶を機に、室町幕府第3代将軍・足利義満が、鹿苑寺(金閣寺)に先がけて建立、鎌倉の円覚寺舎利殿ともえにしを持つ鹿王院に、この秋、公共交通機関をご利用いただきぜひお参りください。

鹿王院とは ~ 南北朝時代や江戸時代前期の建造物が残る嵐電沿線屈指の古刹

客殿(手前)と庫裡(奥) (2023/10/23撮影)
客殿(手前)と庫裡(奥) (2023/10/23撮影)

足利義満が自らの延命長寿を祈願し、天龍寺などを建立した夢窓疎石(むそうそせき)の甥・後継者で、帰依していた禅僧・普明国師(ふみょうこくし)(春屋妙葩(しゅんおくみょうは))に命じ1380年に建立させた、「覚雄山 大福田 宝幢禅寺(ほうどうぜんじ)」の開山塔(開山である普明国師(春屋妙葩)の墓所)が鹿王院です。 南禅寺・天龍寺・相国寺などの五山に次ぐ「京都十刹(じっさつ)」第五位となり、1405年には一休宗純も門前での講義を聞きに訪れた宝幢禅寺は、応仁・文明の乱(1467年~1477年)で焼失。宝幢禅寺は断絶しましたが、鹿王院だけは春屋妙葩一門により再建されました。豊臣政権時代、1596年の慶長・伏見大地震で伽藍が倒壊しましたが、江戸時代前期の1676年に昭堂(開山堂と本堂)を再建、江戸時代中期の1763年には舎利殿を現在の場所に移築、今日に至っています。

舎利殿の修復事業 ~ 舎利殿移築後258年目にして初の大規模修復

今回の修復は、舎利殿が今の場所に移築されて258年目となる2021年の1月から始まり、2023年10月に完了しました。250年を超える歴史に加え、1995年の兵庫県南部地震(阪神・淡路大震災)や近年の台風などによる傷みを修復すべく、約20年前から検討を始め、今回、京都府教育委員会の指導のもと、京都府及び京都市の補助を受けて施工されました。屋根瓦の全面葺き替え、建物内外の壁の塗り直しをはじめ、経年で傷んだ箇所を修復、嵐山を借景とする往時の美しい姿に甦り、本年10月1日から3年ぶりに公開を再開しました。

夜間特別拝観2023

参道 (2018年夜間特別拝観)
参道 (2018年夜間特別拝観)
拝観期間
2023年11月10日(金)〜12月17日(日)
月曜日は除きます。 
拝観時間
17:30-20:00(最終受付時間 19:30)
拝 観 料
2,500円(お茶と茶菓子付き)
●事前予約制、各日150名様まで。
●平日には伝統芸能をテーマにしたおもてなしとして、狂言面を付けた役者が境内の竹林や庭に登場します。(約20分ごと)

●詳細及びお申し込みは鹿王院夜間特別拝観2023特設サイトをご参照ください。
https://mzt3p.hp.peraichi.com/


最終更新日
2023-11-10 14:00:00
情報提供元
ジョルダン(引用元