群馬・水上温泉で話題の「廃墟再生マルシェ」2023年は2会場に拡大

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利根川源流のまち、群馬県・みなかみ町。その中心温泉街では、かつての繁栄の面影を残す廃屋が各所に点在する状況が続いてきたが、リノベーションまちづくりの進展や大規模廃業旅館の一部解体もスタートし、ようやくその風景が変わりつつある。昨年10月、温泉街の最奥にある廃墟「旧ひがき寮」を活用して開催された第1回「ミニ廃墟再生マルシェ」は大反響で、2日間で1300名の来場者で賑わった。2021年からまちづくりに参画する東京大学の大学院生たちが再発見し、地元住民との協働作業で手入れし、温泉街の新しい魅力を掘り起こした。

群馬・水上温泉で話題の「廃墟再生マルシェ」

この秋、後輩学生たちがコンセプトを継承・拡張する形で、2023年10月8日・9日に、その第2回が開催されることが決定。「旧一葉亭エネルギーセンター」と呼ばれる2つ目の廃墟を手入れし、そこを第1会場にマルシェを企画する。解体が進む大型廃業旅館の一角を暫定利用し、数年後に誕生する水上温泉街の中心広場・施設の賑わいを一足早く感じ取れる2日間となる。

源流の水音感じる「旧一葉亭エネルギーセンター」が広場に

群馬・水上温泉で話題の「廃墟再生マルシェ」2

お廃墟再生マルシェは、廃墟を再生しながら温泉街の未来を描く社会実験として位置付けられている。2回目となる今年のテーマは「温泉街の中心で、これからのみなかみに出会う」。温泉街の真ん中に立地し、約5年ものあいだ眠っていた廃墟「旧一葉亭エネルギーセンター」が第1会場となる。 「旧一葉亭エネルギーセンター」は、かつては旧古家ホテルの客室棟として使われていたが、その後、旧ひがきホテルや旧一葉亭ホテルの従業員寮や機械室などの用途を転々としてきた。利根川に大きく面しており、豊かな渓畔林や渓流の音を楽しめる魅力がある。温泉街めぐりの出発点となる公共駐車場に面している点も特徴だ。 2019年に廃業した大型旅館「旧一葉亭」については、みなかみ町・群馬銀行・オープンハウスグループと東京大学大学院都市デザイン研究室のプロジェクトチームがタッグを組み、広場や滞在施設を中心とした施設への再生に取り組んでいる。チームに参加している同研究室・修士2年の永井鷹一郎さんは「温泉街の中心で利根川に近づける建物で旧一葉亭再生の鍵になると感じ、同建物を暫定活用したマルシェを開催したいと思い立った」と語る。夏以降、東大院生等が中心となって草刈り・瓦礫の撤去に奮闘して会場準備を進めている。

第2会場「旧ひがき寮」ではキャンドルナイトも

群馬・水上温泉で話題の「廃墟再生マルシェ」キャンドルナイト

その独特な景観から昨年大好評を博した「旧ひがき寮」も、引き続き第2会場として活用される。 草木染めの小物やドライフラワー、オーガニック食品、リラクゼーション系のショップが出店するほか、東大院生たちが温泉街をリサーチした内容や再生案を示す模型の展示なども行われる。また、夕方以降は大きなキャンドルスタンドが中庭に設置され、アーティストと一緒に来場者も参加型で楽しめるキャンドルワークショップが予定されている。 温泉街の中で互いに徒歩5分の位置にある2つの会場でマルシェを開催することで、“歩いて楽しめる温泉街づくり”に向けた第一歩を、企画を通じて表現する狙いとなっている。

日程:2023年10月8日(日)、9日(祝)
時間:10月8日=11:00〜20:00、10月9日=11:00〜16:00
第1会場:水上温泉 旧一葉亭エネルギーセンター(群馬県みなかみ町湯原704 ※温泉街駐車場横)
第2会場:水上温泉 旧ひがき寮(群馬県みなかみ町湯原641)
Web:
https://minakami-haikyo-saisei.com/
※ 小雨決行。荒天時、中止となる場合があります。
※ お車でお越しの方は、観光会館駐車場や温泉街駐車場をご利用ください(無料)。

最終更新日
2023-09-27 11:00:00
情報提供元
ジョルダン