新江ノ島水族館(神奈川)
相模湾ゾーンや深海コーナーなど様々なテーマで展示
30度を超える日も多くなり、夏の足音が聞こえ始めました。暑い季節は水辺に行きたくなりますよね!ということで、今回は湘南の観光名所、えのすいこと『新江ノ島水族館』に取材にいってきました!
日本で2番目に深い湾(1番-駿河湾、3番-富山湾)であり、海洋生物の宝庫として世界的に知られている相模湾。その魅力・多様性を感じることのできる「相模湾ゾーン」。館内に入ると潮の香りが漂い、目の前の水槽は波でゆらめき、海の中に入ったかのような感覚を覚えることでしょう。
90種20000匹が泳ぐ巨大な水槽。
見どころはしゃがむと見えるのは巨大なイワシの群れ!約8000匹のマイワシの大群が動くその姿は圧巻。今ではイワシの群れ展示は珍しくありませんが、日本で初めてイワシに着目したのは、ここ「新江ノ島水族館」なんです!リニューアルに際し、大きな見ごたえのある魚よりも、あえて身近な”イワシ”を水槽で魅せることにこだわったそう。
・ダイバーが水中ライブ映像で紹介してくれる【フィンズ】
「イワシの群れの中に入った映像が見たい!」「鮫が見たい!」といったリクエストに応えてもらえます。
・イルカショーの魚版【うおゴコロ】
飼育スタッフと魚たちの素敵なふれあいパフォーマンス!個体差はありますが寄ってきてくれる魚もいます。よく寄ってきてくれる子には名前がついており、自分だけのお気に入りを見つけている常連さんも!?
お姉さんにべったり張り付き、抱きしめられているエイの「オセロ」、とてもかわいかったです!!
夏休みには夜行性の魚にフォーカスを当てた「ナイトダイビングショー」や解説付きのごはんタイムも開催されるので是非ショーの時間をチェックしてみてください! 【→えのすいの夏休みイベントはこちら】
相模といえば「相模湾」だけでなく「相模川」も忘れてはならない存在。名前はよく知られていますが、釣りのイメージが強く、普段じっくりと観察することのないオイカワ・ウグイなどの川魚を展示しています。30分毎に水位の満ち引きがあり、運が良ければ水位が低い状態の時、川魚がジャンプし水流を飛び越えようとする姿を見ることができます。(目安は丸!)
「逗子沖」の、強い太陽の光が届かない海底には、サンゴの群落があります。沖縄にいるかのようなカラフルな海がこの近くにもあるんですね~。ほかにも「江奈湾」の干潟や、「長井(小田和湾)」のアマモ場など、さまざまな相模湾の環境と、そこに暮らす多種多様な生態系を学べます。
湘南といえばシラス。どうしても特産品を展示したいというこだわりから、試行錯誤を重ね、世界初の「シラス」の生体常設展示が実現しました!
魚へんに弱いと書くイワシ<鰯>の稚仔・シラスは非常に弱く、少しの刺激で死んでしまう。漁に同行させてもらって、傷つけないように触れないように海水をくみ、連れて帰ってもすぐに死んでしまう。そこで水族館内で繁殖させることに!身近でありながらわからないことが多いシラスが泳ぐ様子を間近で観察できるようになりました。
現在新江ノ島水族館では、「相模湾大水槽」内のマイワシの群れのほか、「シラスサイエンス」で、卵から 孵化し、生まれたばかりのシラスが カタクチイワシになるまでの過程を 生体展示で紹介。水槽移動が困難なくらい繊細なシラスの常設展示には並々ならぬ努力を感じます。
癒し動物の上位にあがるクラゲ。実はえのすいはクラゲ飼育研究においてもさきがけの水族館なんです!長年の飼育研究を活かした世界有数のクラゲ空間。幻想的な空間は癒し効果抜群!最初はベンチがなかったが、お客さんからの要望で設置。寝ている人がいたらそれだけリラックスしていただいたということで、してやったり、だそう!うとうとするのも正解、らしいです!(笑)
印象的な真ん中の球形水槽「クラゲプラネット(海月の惑星)」は美しく展示することにこだわったポイント。水槽横の展示解説も見逃さないように!クラゲ担当者が、そのクラゲに対する思いをポエム調で紹介しています。ホールではクラゲのプロジェクションマッピングショー「海月の宇宙」も行っています。
クラゲはイソギンチャクのような形のポリプの状態→水温が下がるなどの刺激で変態し、私たちがよく知るクラゲの形になります。種によって生活史や変態条件は様々で、繁殖させるためにその条件を日々研究中。興味がある人は毎月9日に行っている大人限定「えのすいクラゲの日」にぜひ参加を!網をもって採集にでかけましょう。状態が良ければ水族館での展示も!?その不思議な生活史が分かると、クラゲショーもより楽しめることでしょう!
2018年3月オープン!新江ノ島水族館では4匹のカワウソを飼育。小川や岩盤、石清水に大木など、カワウソたちが暮らしやすいよう工夫された展示場で和気藹々と遊ぶ姿や、ハンモックで気持ちよさそうに寝ている姿が見られます。元気でおてんばな女の子「ミサキ」ちゃんとどっしり落ち着いた最年長「ヨモギ」くんの関係性がとても萌えます…!
展示場所に、今日のごはんの時間が掲出されているので、その時間帯を狙っていくのもおすすめです!
日本で初のイルカショーを行ったのは、前身の江の島水族館。今回観覧させていただいた”きずな/kizuna”は前半にアシカパートがあり、後半はイルカパートとなる二部構成。ショーでは、その個体の名前はもちろん、性格や今日の気分なども紹介しています。平日でしたが超満員で立ち見までいました!ショーとショーの間はプールを自由に泳いでいますので、近くで観察できます。
ショーステージの隣に親子のいるブリ―ティングプールがあり、親子で仲良く泳いでいる可愛らしい姿を見ることができますよ!
やっぱりショーは見逃せない!事前にご来場当日の時間帯に実施しているショーの時間を確認しましょう。
また、展示は順路通りにご覧いただくのがお勧め!無料の「えのすい公式アプリ」をお手持ちのスマートフォンにダウンロードしていただき、アプリを立ち上げたまま館内をまわっていただくと、それぞれの展示場所にあわせ て音声で展示ガイドも楽しめます。(4カ国5言語)
①動物の成長を楽しむ!
イルカやカワウソなど、まだ子どもの動物もいます。イルカ・アシカショー「きずな/kizuna」では、現在動物とのトレーニングしているようすも公開。できないことができるようになる様子を見守っていくと、ショーの感動もひとしおです。
②イベントやプログラムに参加しよう!
ホームページのイベントや体験学習プログラムをチェックし、ぜひご参加を!飼育員(えのすい トリーター)のお話や、バックヤードツアーなどもあり、普段なかなか聞けない話や、見られない 水族館の裏側見学も楽しめます。(※事前募集のプログラムもあります)
何回も訪れるなら「年間パスポート」の購入を!2回分の入場料で1年間何度でも”えのすい”をたのしめちゃいます♪
色々な楽しみ方ができる新江ノ島水族館。全天候型なので天気に左右されないのもうれしいですね!
最後に私のお気に入り、”フウセンウオ”をご紹介します。同じ親から生まれたとは思えないカラフルな子も!泳ぐ姿はとても不器用で可愛らしく、海藻にひっついてゆらーりゆらーり揺られる様はとても癒されます。
皆さんもぜひ、水族館でお気に入りの生き物を見つけてみてはいかがでしょうか!より楽しめること間違いなし、です!
(協力:新江ノ島水族館)