飛騨国分寺(岐阜)
樹齢推定1250年以上もの大イチョウは乳イチョウとして親しまれている
- 11月中旬
- 社寺
- 駅近
岐阜県高山市の飛騨国分寺で、国の天然記念物に指定されている大イチョウが黄金色に色づき、見ごろを迎えています。樹齢推定1200年、高さ約27メートルの巨木が放つ黄金色の輝きは圧巻で、多くの観光客やカメラマンが訪れています。地元では「イチョウの葉が落ちれば雪が降る」という言い伝えがあり、本格的な冬の訪れを告げる風物詩として親しまれています。JR高山駅から徒歩5分という好アクセスで、古い町並散策と合わせて楽しめる、飛騨高山を代表する紅葉スポットです。

飛騨地方には古くから、「飛騨国分寺のイチョウの葉が落ちれば、雪が降る」という言い伝えがあります。

言い伝えの由来
飛騨高山は豪雪地帯として知られています。大イチョウが葉を落とす12月上旬は、まさに本格的な冬の到来を迎える時期。長年の経験から、地元の人々はイチョウの落葉を「冬支度を始める合図」としてきました。
季節の節目を告げる自然の暦
この言い伝えは、自然の営みと人々の暮らしが密接に結びついていた時代の知恵です。現代でも多くの市民や観光客が、イチョウの様子を見守り、冬の訪れを実感しています。「今年もイチョウが黄色くなったね」「もうすぐ葉が落ちるから、雪の準備をしなきゃ」こうした会話が、今も高山の街に響いています。
大イチョウには「乳イチョウ(ちちいちょう)」という別名があります。樹齢を重ねたイチョウの幹や枝から垂れ下がる「気根」が、乳房のように見えることから、この名がつきました。子育ての願掛け古くから、母乳の出ない女性が祈願すると、母乳が出るようになるという言い伝えがあり、「乳イチョウ」として親しまれてきました。子育てや安産を願う人々の信仰の対象として、今も多くの人が訪れます。