福島から世界へ 花火が織りなす平和のシンフォニー「双葉花火」(福島)
復興へ歩む福島県、並びに双葉町の魅力を世界に
- 2024年9月28日(土)
- 東日本大震災・原子力災害伝承館
東日本大震災の津波と東京電力福島第1原発事故で甚大な被害を受けた双葉町中野地区で9月28日、「双葉花火」が初めて開かれる。1尺玉を含めた約5000発規模の花火大会は、県内では釈迦堂川花火大会に匹敵し、福島県内の花火師たちが協力しての開催となる。被災地の活性化につなげようと、福島煙火(えんか)協会が主催する。出店は町民がメインとなり、裏方として支える。日中はインバウンド観光客向けに、日本の食や文化、伝統を楽しめる企画も実施予定。協会は震災の風評と風化の払拭と、福島の今と魅力を体験できる双葉地方の新たな観光資源として、継続開催を目指す。イベントを通じて地元以外の人たちが震災関連施設などを巡る機会をつくり、浜通り全体の関係人口拡大にもつなげていく。
福島煙火協会会長、有限会社糸井火工の代表取締役でもある糸井秀一は次のように語る。
「きっかけは震災10年の追悼花火を伝承館で上げた時。何もない広い敷地にあるのは伝承館周辺の建物だけでした。花火を上げるには最高な場所だと感じた記憶があります。
震災以降、福島県の浜通りで追悼の花火を上げる機会が多くありました。家族を失った人、故郷を失った人、たくさんの人が追悼の花火を求めてくれました。日本の花火の起源は追悼や慰霊のためだったと知ったのもその時でした。
震災から長い期間が経ちました。復興へ歩みは確実に進んでいます。しかし、福島県の震災の象徴のような東日本大震災・原子力災害伝承館の立地する双葉町の町民の数は未だ100人程度に留まっています。被災地の今を知ってもらうため、震災を風化させないためには、まずはこの地域に訪れてもらうことが大事です。
花火はたくさんの人を集めることができます。復興記念公園の開園を来年に控え、復興のラストランナーと呼ばれるこの地域で、福島県の花火師たちがひとつになり、夜空を作りたいと思いました。地元の人、地元以外の人、そういう枠を取り除き、みんなで空を見上げたい。双葉で想いがひとつになることを願っています。」
福島煙火協会は来年以降の開催を見据え、企業協賛を呼びかけ、地域が一体となった運営体制を目指す。
双葉花火では会場の観覧席を有料とすることで、花火大会でたびたび問題視される観覧場所の確保、トイレ、混雑等の問題の解決を目指す。会場内にトイレ設備も整え、あらかじめ席を確保することで、混雑を避けながら快適な花火観覧環境を提供する。
また双葉町の町民グラウンド、浪江町の請戸漁港に無料駐車場を設け、シャトルバスを運行させる。
当日は午後3時に開場し、午後6時から約80分間にわたり花火を打ち上げる。全席有料席で、1人4500円の自由席、伝承館の屋上から眺められる2人ペア2万4千円のプレミアム席などを用意している。
音楽に合わせて花火打ち上げるミュージックスターマインや、絵本「きぼうのとり」の朗読に合わせた特別な花火など合計約5000発(最大打上号数1尺玉)を、福島県内の花火師たちが協力し、80分程度で打ち上げる。絵本「きぼうのとり」は、被災者だけでなく、体験しなかった人にも自然災害の恐ろしさと人間の過信で起こした事故の悲惨さを忘れないために、10歳のでもわかるように書かれた絵本。
午後3時から会場内では外国人観光客も楽しめるおもてなし企画を実施する。
双葉町のグルメを中心に、世界に誇る福島の日本酒ブースを併設し、美味しさで世界のお客様をおもてなし。
外国語を話せるスタッフと翻訳した説明書でサービス説明や注意点などを多言語でスムーズに対応。
花火デザイン作成や花火玉のレプリカ作成、線香花火作り体験等を実施。日本独自の煙火文化の体験。
会場の東日本大震災・原子力災害伝承館の入館料と花火観覧がセットとなったお得なチケットで、この機会に被災地を体験し、復興の過程を知ってもらう。アソビューの限定プランで販売。
当大会は地域の活性化や観光促進を目指す。より一層素晴らしい花火大会を実現し、そして来年の開催のために協賛金を募集している。協賛者には、ホームページ等での企業名掲載、特別観覧席が付いたS~Dの各プランのほか、会場内にPRブースを設ける等CMプランなど、様々な協賛プランと特典を用意している。興味がある方は事務局(協賛担当/平岡)まで。詳細は公式サイトへ。
双葉花火公式サイト
https://futaba-hanabi.jp/
復興へ歩む福島県、並びに双葉町の魅力を世界に発信するため。
主催
福島煙火協会
公式サイト
https://futaba-hanabi.jp/
運営協力
福島県、双葉町、東日本大震災・原子力災害伝承館、双葉町商工会、一般社団法人双葉郡地域観光研究協会、夢ふたば人、HAMADOORI13、ふたばプロジェクト、特定非営利活動法人福島クリエイター協会、株式会社あっぱれ、アソビュー株式会社、株式会社郡中トラベル
後援
福島県、双葉町、福島民報社、福島民友新聞社、NHK福島放送局、福島テレビ、福島中央テレビ、福島放送、テレビユー福島、ラジオ福島、ふくしまFM、福島リビング新聞社
問い合わせ先
福島煙火協会事務局
公式サイト https://futaba-hanabi.jp/