「東京漢(とんちんかん)」さんからの投稿
- 評価
- ★☆☆☆☆
- 投稿日
- 2022-01-28
ガイドブックやWebページなどでも満開の神代桜を目にする機会が多く、是非実物を見てみたいと思って訪問したのが数年前。
それが実物を見てみると、樹齢2000年を超える古木は木のうろが腐り、それを内側からコンクリートで固めて倒れないようにしている状態。太くなり過ぎた枝も神代桜自身では支えきれず、それを下から支柱で支えることで何とか枝割けを免れている。
そんな瀕死の状態で、枝一杯に桜の花を咲かせているのは、美しいというよりも健気で痛々しい。
何というか、瀕死の老人を点滴や人工心肺に繋いで無理やり延命させているようで、「早く楽にさせてくれ」という桜の悲鳴のようなものが聞こえるような気がした。
市や県としても、神代桜は有名な観光名所でもあるので、枯らしたり伐採したりするわけにはいかないという事情もあるのだろうけど、人間のエゴのために延命させられ続けている桜の姿を見るに忍びなかった。